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用意するモノ

 CPLD/FPGAを利用した開発プロセスをトレースするためには
 用意しなければならないものがあります。

 以下のようなものがあります。

 順番に紹介します。


CPLD/FPGAボード

 CPLD、FPGAに関係することをやろうとしているので、これらを  載せたボードが必要になります。  CPLD、FPGAともに、雑誌の付録にされることもあるので、これら  を利用してもよいでしょう。  下の写真は、CQ出版社の雑誌付録のSPARTAN3 FPGAボードです。  基板に66.67MHzの水晶発振器とタイマーICの555を載せてあります。  コネクタで、外部基板と信号をやり取りできるようにしました。  FPGAボードの他に、CPLDボードはXC95108とXC9572あるいはXC9536を  使う場合を考えて自作しました。  これらのボードを自作するにあたり、知人のネット通販サイトを利用  して、部品を調達しました。送料が安いので、よく利用しています。  URLは下記です。  http://store.shopping.yahoo.co.jp/sapporo-boueki/c5c5bbd2c920.html  市販ボードもいくつか所有しています。  ともに、CPLDボードです。下側のボードには、Xilinx社のCoolRunner2と  呼ばれるチップが載せられています。  CoolRunner2は、オレンジ1個で作るボルタ電池で動作すると宣伝されて  いますので、低消費電力が必要なエコ製品を設計、開発するときの試作  に利用しています。  下の写真にあるボードは、¥6000程度です。ダウンロードケーブルも付属  しているので、一式揃える場合は、自作よりもお得です。

電源

 CPLD、FPGAを動かすためには、直流電源が必要になります。  自分の場合は、マイコン用に作った+5Vの直流電源を利用しています。  消費電力を抑えたい場合の実験用に、低周波数クロック50Hzも出力しています。  低電圧動作の実験の場合には、単4電池を2本あるいは3本直列に  して利用できるボックスを使います。

ダウンロードケーブル

 CPLD、FPGAには、内部に回路情報を転送しなければなりません。  回路情報を転送するためにダウンロードケーブルが必要になります。  自作したダウンロード用回路とケーブルは、以下です。  ダウンロード用回路は、Xilinx社のホームページで公開されているので  手持ちの部品を実現できるように多少修正して半田付けしてあります。  自作したダウンロードケーブルの他に、市販のCPLDボードを購入したとき  についてきたものも所有しています。

開発環境

 CPLD、FPGAのデバイスに何を利用するかにより開発環境は異なります。  自分の場合は、Xilinx社のISE_WebPackを利用しています。  GUIが、VC++の環境に似ているので自分にとっては使い易いからです。  ISE_WebPackは、Xilinx社のホームページからダウンロードできます。  ユーザー登録が必要ですが、登録は無料で年会費等も不要です。  ISE_WebPackを利用したいので、CPLD、FPGAはXilinx社製品を利用します。  Xilinx社は、自社の半導体製造工場をもたないファブレス企業ですが  チップそのものは、日本の半導体メーカのラインで製造しています。

パーソナルコンピュータ

 CPLD、FPGAは、回路情報をHDLで記述しなければなりません。  そのために、パーソナルコンピュータが必要です。  自分の場合は、ToshibaのDynaBookを専用マシンとしています。  このDynaBookに、英語版WindowsXPを載せて動かしています。  他にVHDLコード入力、通信端末にBibloを使います。  日本語版WindowsXPだと、ISE_WebPackの動作が鈍いような  印象があり、英語環境で動かせるDynaBookを使います。  ダウンロードケーブルをパラレルポートに接続して利用するので  レガシーのI/Oポートがあるタイプを使っています。  ISE_WebPackを動かしながら、ダウンロードケーブルを使う場合は  中古マシンを購入して専用マシンに仕立てあげた方がストレスなく  設計、開発できるでしょう。

シミュレータ

 HDLで記述した回路が、設計した通りに動いているかを、チップに  転送する前に確認した方が、開発効率が上がります。  そのために、シミュレータを利用します。  自分の場合は、¥4000以内で購入できる書籍の付録を利用しています。  PeakVHDLの教育用が、書籍の付録となっています。  利用できるゲート数、最大記述ステートメントに制限がありますが  階層構造にして、ブロックごとにシミュレーションすれば問題なく  利用できます。  付録のシミュレータは、32ビットのWindowsでだけ利用可能。

ボタンスイッチボード

 CPLD、FPGAボードだけでは、いろいろなことを実現できないので  最低限の入力ハードウエアを自作しています。  入力としては、ボタンスイッチが簡便です。  ボタンスイッチは、タクトタイプとトグルタイプの両方があれば  便利ですが、CPLD/FPGA内部で入力レジスタを用意すれば、タクト  タイプだけ充分です。

LEDボード

 CPLD、FPGAボードだけでは、いろいろなことを実現できないので  最低限の出力ハードウエアを自作しています。  出力としては、LEDが簡便です。  最近LEDは、白色、青色が人気ですが、赤や緑のように  安く入手できるものを利用します。  赤、緑のLEDの順方向電圧は、2.0V程度なので、3VでCPLD/FPGA  を動かすことを考えると、白色、青色のLEDより使い易いです。

クロックジェネレータ

 CPLD/FPGAに順序回路を入れると、クロックが必要になります。  クロックジェネレータは、各種ありますが、¥100程度で  入手できるマイコンを利用することもできます。  また、74HC14を使ったRC発振回路でも充分です。  マイコン内蔵の発振器を利用して、4MHz程度のクロックを  生成させて、マイコン内部のタイマー/カウンタで分周したり  CPLD/FPGAの中で分周したりすると、必要な周波数のクロックを  作り出せます。

その他

 CPLD、FPGAの入出力にボタンスイッチやLEDボードを用意しても  ボードごとにケーブルを半田付けしては、効率があがりません。  そこで、ケーブルコネクタを1本作っておくと便利です。  また、ボタンスイッチとLEDを1枚のボードに半田付けして  用意しています。  この他、必要になった時点で部品を実装した基板を紹介します。

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