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トランジスタ自己保持回路

 有接点シーケンス制御の本を読んでいたとき  リレーで自己保持回路を実現するというのが  目につきました。  リレーで実現可能なことは、トランジスタでも  可能なので、簡易電源用自己保持回路を作って  みました。  回路は、非常に簡単です。  動作開始では、ON側のスイッチを一瞬だけ入れます。  これで、NPNトランジスタのコレクタからエミッタに  向けて電流が流れ、PNPトランジスタのベース電圧が  0Vに。同時に、PNPトランジスタのエミッタからは  コレクタに電流が流れ、LED点灯。  LEDの電流制限抵抗からNPNトランジスタのベースにも  電流を流すので、NPNトランジスタはコレクタから  エミッタに電流を流し続けます。  出力から入力にフィードバックするループを構成し  状態を保持します。  OFF側のスイッチを一瞬だけ入れます。これで、NPN  トランジスタがコレクタからエミッタに電流を流さ  なくなり、PNPトランジスタのエミッタからコレクタ  には電流が流れなくなります。電流が流れないので  LEDは消灯し、自己保持解除となります。  回路図では+5Vにしていますが、+3V以上ならば  どの電圧でも利用できます。  ユニバーサル基板に組み上げると、以下。  コンプリメンタリーペアのバイポーラトランジスタを  ヘンハンスメント型MOSFETに交換しても、同じ動作を  実現できます。  電源電圧に利用するデバイスにパワートランジスタや  パワーMOSFETを利用すると、大電流用自己保持回路と  なります。  スイッチを半田付けして、電源を接続してON、OFFを  テストすると、モニタ用LEDが点灯するが、暗い状態  から明るくなります。  原因を考えてみました。  ONスイッチを押しているとき、NPNトランジスタのベースに  電流を供給するのと同時に、PNPトランジスタから電圧を  LEDにも与えています。  スイッチを利用しているので、NPNトランジスタのベースに  流す電流が大きく、PNPトランジスタからLEDに与える電圧が  下がり、LEDの光り方が暗くなるのでした。  ONスイッチを押したと同時に、LEDが明るく光るには  ONスイッチをNPNトランジスタのコレクタと接続します。  ON、OFFの2つのスイッチをプッシュスイッチとして  半田付けした基板は、以下です。
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