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トランジスタアンプ設計

 周波数カウンタがTTLかCMOS入力となって
 いたので、トランジスタアンプを設計して
 みました。

 回路は、以下。



 アンプの設計する場合は、トランジスタのコレクタの
 電圧をVcc/2とするのが、相場として次のように設計
 してみました。

 信号は交流ですが、バイアスは直流なので
 直流電圧を与え、交流電圧が変化したとき
 電源電圧との差の電圧が、VccとGNDを超え
 ないことを確認しています。

 増幅度を持たせないで、バッファとなるようにしてみます。



 上の回路は、エミッタフォロワと呼ばれています。

 エミッタフォロワは、、ベースに与えた電圧波形が
 そのままエミッタに出てきます。

 設計を簡単にするため、ベースのバイアス電圧を電源
 電圧の半分にしていきます。

 設計は、次のようにしました。

 エミッタフォロワでは、電圧増幅はありませんが
 電流増幅はしています。

 電流は電源から供給されるので、交流でみれば
 出力インピーダンスが低いことに相当。

 hFEの大きなスーパーベータトランジスタでは
 次の回路定数を使っても、動作しました。



 電流がどれくらい流れているのかを、試算してみます。

 ベース電圧は、12V/2=6V。
 ベースバイアス抵抗を流れる電流は、12V/2kΩ=6mA。
 ベースバイアス抵抗の1/10が、ベースに流れるとすれば、0.6mA。
 hFE=100として、コレクタ電流とエミッタ電流は、60mA。
 エミッタ電圧は、6V-0.6V=5.4V。
 エミッタ電流が60mA流れたとしても、エミッタ電圧は変わらない。

 充分な直流のエミッタ電流が流れるので、ベースに注入した
 交流電流は、エミッタ抵抗で電圧に変換されて出てきます。

 エミッタ抵抗に並列に、キャパシタをつけると電荷の
 充放電のために、波形が乱れることになります。

 キャパシタの充放電があるので、次のエミッタフォロワ
 回路は、使い方が不適切です。



 キャパシタを入れると、電荷の充電と放電では
 異なる現象が発生。

 電荷の充電のときのイメージは、以下。



 電荷の放電のときのイメージは、次のようになり
 交通渋滞がおきてしまいます。



 電荷の放電では、抵抗には2方向からの供給になるため
 電流が2倍になったのと等価になり、抵抗に現れる電圧
 は、2倍になります。

 エミッタの電荷供給量とキャパシタからの電荷供給量が
 加算されるので、電圧でみると信号の追従がゆっくりに
 なります。

 実用回路では、エミッタフォロワをバッファにし
 バッファの次段に、増幅回路を配置します。




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