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単電源から両電源生成

 OPアンプには、単電源と両電源の2タイプがあります。

 単電源で両電源のOPアンプを動かすためには
 中点電位を生成するのが基本。

 バイポーラトランジスタを利用し、中点電位を
 生成する回路は、次のようになります。



 エミッタフォロワの応用ですが、回路図の定数では
 正負の電圧で、0.6Vほど差が出てしまいます。

 バイポーラトランジスタのベースとエミッタの間では
 VBE=0.6Vほど電位差があるのが、正負で対象でない
 原因。

 正負の電位差が少なくなるようにベースで
 利用する抵抗値を、計算し直してみます。

 エミッタ電圧は、(Vcc/2)なので、ベース電位の方は
 (Vcc/2+0.6)で、R2xVcc/(R1+R2)と一致すればよい
 はず。

 Vcc=5Vとして計算すると、Vcc/2+0.6=3.1。
 0.1Vが誤差として扱うと、3Vが出るように
 するには、R1=20k、R2=30kとなります。

 E24系列でまとめると、R1=22k、R2=33kで
 よいはず。



 ブレッドボードを利用して、実験すると
 ほぼ計算通りになりました。



 バイポーラトランジスタは、NPNタイプの他に
 PNPタイプもあるので、その場合、次のように
 なります。



 エミッタフォロワでは、ベースにある程度の
 電流を流さないと、トランジスタのコレクタ
 エミッタの間で、電流が流れません。

 相場をみるために、ベースに接続する抵抗を
 330k、220kとすると、中点電位とは
 なりませんでした。

 実験から、22kと33k、2.2kと3.3kを
 組み合わせるのが、よいだろうと判断できます。

 単電源で作ったOPアンプの回路は、次のように使います。



 バイポーラトランジスタは、国産であれば以下を利用。
  2SC458、2SC945、2SC1815、2SA1015、2SA733

 舶来品ならば、次のどちらか。
  2N3904、2N3906


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