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周波数変換実験

 高校の数学で習う三角関数の公式があります。




 この公式は、周波数変換を扱う場合の基本中の基本ですが
 回路で実験できないかを考えていました。

 公式では積を利用すればよいというので、バイポーラトランジスタの
 ベースとエミッタに矩形波を入れて、音を聞いてみます。



 ブレッドボードに2SC1815と抵抗を用意して組上げました。



 2つの周波数を生成するため、74HC14を利用したRC発振器を利用。



 このRC発振器の回路は、以下。




 トリマーを回すことで、それぞれの発振器の周波数を
 変えることができます。

 周波数は音で確認するには、スピーカを使いました。




 ベース、エミッタに矩形波を入れて、コレクタから取り出して
 音を聞き、別の音が聞こえてきたので、周波数変換されたこと
 を確認できました。

 積が実現できないと、周波数変換されません。
 キルヒホッフの法則で、次の式が成立します。




 トランジスタを流れる電流は、ベースとエミッタがダイオードと
 同じ特性をもつので、非線形の指数の曲線を持ちます。
 指数の曲線があると、数学でテイラーあるいはマクローリン展開
 して近似すると、積の項が出てきます。

 トランジスタの特性は、以下。




 ベース電流を変えると、コレクタ電流が変化する特性があるので
 ベース電流の元になる、ベース電圧を変化させるとコレクタ電流
 が変化します。

 ベース電圧を一定にし、エミッタ電流を変化させてもキルヒホッフ
 の法則でコレクタ電流が変化します。




 コレクタ電流は、ベースとエミッタの電流で変化するので
 抵抗を入れて電圧で取り出すと、変調された信号を取出す
 ことが可能になります。

 コレクタにタンク回路と呼ばれるLC並列共振回路を追加
 すると、特定周波数だけを取出せます。


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