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コンパレータ発振回路

 8ピンのコンパレータIC、LM393のデータシートに
 発振回路の例があったので、実験してみました。



 回路図中の部品の数値で、約64Hzで発振しました。



 コンパレータICから、OPアンプに交換すると
 まったく発振しません。何かカラクリがある
 として調べてみます。

 OPアンプであれば、出力のプルアップ抵抗は不要です。
 LM393のデータシートで、内部回路をみると、出力は
 オープンコレクタになっています。



 オープンコレクタになっているので、出力をH、Lに
 するには、プルアップ抵抗が必要になります。
 負帰還ループに抵抗とキャパシタが入っているので
 出力がLになると、キャパシタをディスチャージし
 出力がHになると、キャパシタをチャージします。

 キャパシタの充放電をするので、出力はオン、オフを
 繰返します。結果として発振回路になります。

 コンパレータの比較電圧を変えれば、その電圧に対応
 した発振になるはずと考え、可変抵抗をつけ実験して
 みました。



 発振周波数は、次のように変化しました。

 抵抗値が22kΩ



 抵抗値が34kΩ



 抵抗値が100kΩ



 比較電圧が低くなると、キャパシタにチャージされる
 電荷が少ないうちに、比較電圧に達するため、周波数
 は高くなります。

 この性質を利用すると、VCO(Voltage Controlled Oscillator)
 を実現できます。電圧を監視し、閾値を超えたときに、警報を
 出すような装置に利用できそうです。

 比較電圧設定の抵抗に、出力からフィードバックループ
 をつけないと、発振周波数は、1000倍近くに跳ね上がり
 ました。



 フィードバックがないと、比較電圧は出力に影響されない
 ので、RC直列回路の時定数をもった周波数になります。



 アナログコンパレータが、4回路入ったLM339で4チャネル
 の矩形波出力基板も半田付けしました。




 4チャネルの矩形波出力ができるので、各種実験では
 この基板があると作業効率が上がります。


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