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中和滴定での活用

 spreadsheetは、化学にも応用できます。
 中和滴定を扱ってみます。

 中和滴定とは、何をするのかをWikipediaでの説明を
 引用してみると、以下。

 中和滴定(酸塩基滴定:Acid-base titration)は濃度未知の
 酸や塩基を、濃度が既知である塩基や酸で中和して酸や塩基
 の濃度を決める操作。
 この操作で未知の酸や塩基の溶液の定量的な分析ができる。
 滴定には酸と塩基の中和反応を用いる。
 pKa(酸解離指数)やKa(酸解離定数)をpHのグラフから求める
 こともできる。
 また、化学物質の純度を決めるのにも用いられる。

 溶液に酸あるいは塩基を滴状態で加えていき、pHのグラフを
 表示すると、濃度変化がわかるというカラクリ。

 酸と塩基の個数が、一致して水になって、酸あるいは塩基の
 差が0になれば、中和したとみなせます。

 具体的な問題で、考えていきます。

 問題

  0.10 mol/lの塩酸100mlを中和するのに必要な
  0.025 mol/lの水酸化カルシウム水溶液は
  x mlである。xを求めなさい。

 酸と塩基の個数は、モル濃度で示されているので
 モル濃度差がゼロになる値を計算すればオシマイ。

 モル濃度は、1リットルで表現されているので
 1000ミリリットルで表現。

 酸のモル数を求めていきます。
 (HCLなのでH+は1個出ることに注意)



 セルB5の値を、1000倍してセルC5に格納。



 1000ミリリットルでのモル数がわかったので
 100ミリリットルでは、0.1倍すれば対象と
 なるモル数が計算できます。



 塩基のモル数を求めてみます。
 (CaOH2なのでHO−は2個でることに注意)



 中和の定義を思い返します。

 中和は、酸と塩基のモル数の差が0である。

 セルD4とD8の値が同じになるとよいはず。



 セルC8の値を、何倍するとセルD8の値に
 なるかというだけの計算になります。

 セルD8の値をセルC8の値で除算し
 結果をセルE8に格納して解を求値。

 計算式を入れて求めると、以下。



 1000ミリリットルが、0.2だけあるので
 セルF8にミリリットルに換算した値を入れて
 最終解になります。



 ここまでは、比例計算だけで求めてきました。

 モル濃度だけを使って、モル数が一致するまで
 乗算を繰り返す方法でもできます。これが滴定
 に相当。

 セルB8の値を、1ミリリットルずつ積算して
 同じモル濃度になるのは?と考えます。


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