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いざ大阪へ


2月9日午前  朝食後、最終確認のため物置2Fで走らせてみます。  概ね走行良好。  携帯電話の充電を2時間かけて終えておきます。  ここで、昼になったので、一時中断。駐車して  いる車の横も除雪。 2月9日午後  アルミケース、キャリーバックに入れている物品を  確認し、早めの夕食をとりJR小樽駅へ。  ここ3年ほどのJR北海道のヘタレ状態を考えて  2月9日夜は新千歳空港近くのビジネスホテルに  宿泊します。 2月9日夜  JR千歳駅から、今夜の宿ホテルホーリンまで  荷物を引いて徒歩移動。海外や関西方面に行く  ときの定宿なので、年3回ほど宿泊しています。  部屋にはいったのが午後8時半頃。  ホテル貸し出しの無線LANを使い、メール処理、仕事  の資料作成していて、気がつくと午後10時30分。  (WiFiを使える状態でも、有線を選んでおきました。)  OpenOfficeを使い、2月18日、19日の会合資料  作成後、軽くシャワーを浴びて、Zzzzz...。
2月10日午前  午前4時半起床でメールチェック。それから6時まで仕事。  一仕事終えて、焼きそば弁当と塩むすびで朝食を  済ませた後、洗面、パッキングし直し。  午前7時50分、ロビーに下りて、無料送迎車で  新千歳空港へ。(出発は、8時)  午前8時17分、新千歳空港エントランス到着。  ANAの機械で、航空券を受取り、アルミケースを  預ける。アルミケースの中には、分解したMCR-VC  マシンとセンサーが入っています。  午前8時30分には、搭乗検査場を抜け、待合ロビーの  椅子に腰を降します。新潟、富山上空にある雪雲のため  関西方面の便に、多少遅れがあると携帯電話で情報確認。  MobileGearに入れてあるToDoを見て、お土産を購入し  バッグの中に入れて準備完了。  午前9時になったので、自宅とMCR-VCの発案者である  Mさんに連絡。  午前10時30分まで、時間があるので、MobileGearで  予定を確認しつつ、必要な情報をテキストファイル  に入れて仕事。  ANAのいつもの飛行機Boeing767に搭乗し、紙とペンを  出して、仕事。座席は14K(いつも12Aか12kですが  今回は14K)。  回路図を作る前のブロック図を紙に書きつけて検討します。  知人から借りたMCRマシンのファームウエアを解析します。  HOS(H8用ITRON)を利用したファームウエアの解析です。  隣のシートは、外国の方で室蘭で英語の先生をしているとか。  1時間近く英語で会話をしながらのフライト。  途中、用足しにいくこともなく、関西空港に着陸。
2月10日午後  午後1時関西空港に着陸。雪雲のため、佐渡島も見えずで  関西空港に着陸。勝手がわかった関西空港なので、慌てず  にターンテーブルまで移動します。  手荷物受取ターンテーブルからアルミケースを拾い上げる  途中、自宅とMさんに電話。  ケースを拾い上げて、南海電鉄の自販機へ行き、COMPASSカード購入。  着陸が遅れた関係で、13:14発車の空港快速に乗車できず。  普通電車を使い、泉佐野で区間急行に乗り換え。  13:24発車の普通電車で、「泉佐野」に移動。  「泉佐野」で区間急行に乗り換えて「難波」へ。  「難波」で、地下鉄御堂筋線に乗り換えて「西中島南方」へ。  Mさんの事務所まで徒歩3分。到着予定時刻を10分過ぎて  事務所のドアをあけます。  Mさんに、お土産を渡して、事前に送っておいたMCRマシンを  確認します。ITRONで動いているMCRマシンで、これを説明する  ために少し動かした後、昼食を取りに外出。  Mさんの携帯電話に、Iさんから連絡が入って、事務所のビル  入り口近くまで戻ります。3人で喫茶店に入り、自分は昼食。  Mさん、Iさんはアメリカンコーヒーを呑んで、しばし技術  談義です。  Mさんの事務所に戻り、手伝いの若手技術者と話をしながら  Iさんに知人のMCRマシンを説明します。  Mさんのマシンが出来上がっていないので話をしつつ、自分のマシン  を調整していきます。前夜、ホテルでつくったリストに従い、配線を  やり直していきます。BarCodeScannerからの路面情報を安定して取れ  ないバグが発生。徹夜するかと覚悟しました。  Mさん、Iさんと話をしながら、若手技術者がメカを組み立てて  いくプロセスを見て、頭の中でバグの原因を考えます。  同時に、動作シーケンスが正しいのかを、どうテストするのかを  考えます。仕事をした後に、MCR-VCマシンの調整や動作テストを  していたので、少し眠らないと、バグを入れてしまうと思っている  と時間だけが過ぎていきます。  午後5時40分。ホテルチェックインが午後6時なので、Mさん  の事務所から新大阪サニーストンホテルへ。  2ブロックしか離れていないので、徒歩5分もかかりません。
2月10日夜  宿泊ホテルは、新大阪サニーストンホテル。  チェックインして、荷物を置いて、またまたMさん事務所へ。  途中、Mさんが飲食物を仕入れてきたので、夕食にしながら  飛行機の中で作っておいた、サーボモータの回転角度を検証する  ファームウエアを入力します。  FPGAが動かない場合の緊急マイコンとして、ATMELのAVRをもって  きているので、このマイコンにいれるファームウエアを、飛行機  の中で設計していました。マイコンは、ファームウエアを変える  と、いろいろなことをさせられるので、TeraTermで与えたDUTY比  で、サーボモータを回すファームウエアを考えました。  サーボモータのDUTY比に相当する数値100〜200をTeraTermから入れると  8ビット相当の数値を、ハンドラ回路に与えるファームウエアを作成し  それを入力しました。I/O処理部分は、過去に作成したライブラリに  入れてあるので、ライブラリから必要な処理関数を取り出して組合わせ  できあがり。正味30分で、テストシステム出来上がりです。  Mさんのマシンは、4人の意見で徐徐に組み上がっていきます。  出走まで12時間もないのですが、道具があるので、基板とシャーシ  が、どんどんと出来上がっていきます。20分話して、20分作業で  メカが組み上がるのを見ると、道具はそれなりに揃えないと、自分の  アイデアを具体化できないと痛感しました。  Mさんのマシンの出来上がりをみていると、眠くなってきます。  睡眠を取らないと、結局効率が落ちてバグを出すだけとの助言が  きたので、ホテルに戻って眠ることにしました。  徒歩5分でホテルに戻りシャワーを浴びた後、メールチェックして  から倒れこむようにベッドに。
2月11日午前  午前4時30分を少し過ぎた頃、目が覚めました。  朝食は6時半からなので、メールチェックをして  少しファームウエアとVHDLコードを見直します。  このときは、まだBarCodeScannerの出力する情報が  安定しないバグの原因を掴めずにでした。  午前6時半に、朝食があるレストランに行き、しっかりと食べます。  昼間でもつように、ご飯2膳、副食を山盛りにして和食は終わり。  クロワッサン、リンゴジュース、スクランブルエッグ、ポークウィンナー  コーヒーで洋食は終わり。  最後にミルクを飲んで、朝食終了。  簡単に、部屋を掃除して8時15分にフロントに鍵を預け  Mさんの事務所に。  5分で、Mさんの事務所に到着し、マイコンのファームウエアで  サーボモータの動きを確認。設計通りにシステムは動いています。  BarCodeScannerの動きを、Mさんに見てもらいました。  同期が外れているようだと言われて、バグの原因がわかりました。  BarCodeScannerは、SH、φ1、OSという3つの信号で、バーコード  データを出力してきます。φ1が100kHzなので、SH、OSを200kHzで  サンプリングしていました。φ1と同期させて、OSを取得しないと  OSが内部でリセットされるタイミングでデータを取得します。  (詳しい内容は、次のページで紹介します。)  SH、φ1、OSは、すべてFPGAに入っているので、φ1をトリガー  としてOSをサンプリングする処理に内部回路を変更します。  BarCodeScannerの高さ位置調整は、大会コースがないとできない  ので、寝屋川にいくためのパッキングをします。  Mさんのマシンは、マイコンと制御回路を接続する信号線の配線が  残っています。これは、車検前までに終わらせておけばよいので  パッキングして、会場で半田付けします。  11:40にMさんの事務所を出て、西中島南方→淀屋橋→寝屋川と  移動します。
2月11日午後  西中島南方→淀屋橋(地下鉄御堂筋線)、淀屋橋→寝屋川  (京阪電車)で1年ぶりに、大会会場の大阪電気通信大学の  実験棟5Fへ。  自由工房の新しい室長である薦田先生に挨拶をし、お土産を  渡して、控え室で調整に入ります。Iさんも会場に来ている  ので、挨拶をし車検場前の机に陣取ります。  MCR-VCの昨年の覇者である登先生、自由工房の中井君、安慶名君  に挨拶をして、少しBarCodeScannerの高さ調整後、昼食に。  「腹が減っては戦いは出来ぬ!」と、京阪電車の寝屋川駅近くの  お好み焼き屋に入り、お好み焼きで昼食です。  Mさんが仕事のため、事務所に戻ることにし、若手技術者のMさん  にスタートボタンを押すことを託します。  BarCodeScannerの配線の半田付けを、もう一度やり直して車検を  問題なくパスしていきます。バッテリーパワーセーブのために  路面センサーモニタのLEDへの信号出力を停止します。  また、モニタLEDのケーブルを外して、パワーセーブします。  出走前の時間を利用して、紀北工業高校のN先生に挨拶。  娘を連れてきていたので、どんな具合かを聞いてみました。  この娘が小学生のとき、JICA研修員とはタイムトライアルで  同じ出走だったので、面影を覚えていました。  小学5年生が高校1年になっているので、時の流れを感じます。  VisualClassのメンバーが順番待ちをしていると、防衛大学の  T先生がしんがりです。仕事のゴタゴタで、出走メンバーを  見ている余裕がなかったので、驚きました。MCRの黎明期から  顔をあわせているので挨拶をして、出番がきました。  1回目の出走で、BarCodeScanner、サーボモータ、DCモータが  設計通りに動き、曲線を捕らえて、S字に入るところで脱輪。  間違いなく内部シーケンサも、BarCodeScannerの処理もうまく  動いているので、メカの問題だろうとシャーシの下をみると  サーボを切ったときに、モータを固定しているビスにサーボ  ホーンが邪魔されて、回しきれてないのでした。  サーボホーンを固定しているビスを少し浮かせて、ホーンが  ビスに当たらない程度にします。さらに、VHDLコードの一部  を改造して、S字の走行スピードを変え、操舵角が小さくとも  S字を追従できるようにしました。  T先生のマシンは、断トツで18秒でコースを1周しました。  使っているカメラの特性にあわせて、メカが作られているので  当然なのでしょうが、置かれている環境の違いで、こんなにも  違うのかと感じました。  自分のマシンの調整が終わったので、Mさんのマシンの2回目の  出走に備えます。ファームウエアがない、ノーコン状態でも走る  にはと考えて、結論をだしました。  Mさんのマシンは、4輪すべてにサーボモータとDCモータが  ついています。ディファレンシャルギアがないので、実車のような  方向変換は無理です。それなら、直進だけの特性はどうなの?と  思うと、閃きました。フロントの2輪に同じ電圧を与えてやれば  右か左に寄ってはいくが、記録0mではないはずです。  バッテリーの配線をしてもらい、電源オンで直進だけするように  しました。  控え室にあるセンサー調整のコースで動かすと、それなりに進んで  いきます。Iさんから、札幌より電話だというので、携帯電話を借り  少し話して、2回目の出走に備えます。  一般の部チャンピオンであるTさんのVCクラスマシンが、S字の  前で挙動不審になり、制御を失ってコースアウトしています。  カメラからデータを取得するコードは、自分の書いたファーム  を基にしているというので、原因を考えてみました。  Tさんから、他のコースでは問題なく動いているというので  競技に使っているコースとの違いを、高校生のマシンが走行  しているときに、丹念に見てみました。わかったことは、以下  です。
  • 自由工房の学生のマシンも、S字の前では挙動不審になることがある
  • S字の上には、蛍光灯がある
  • 蛍光灯の横と上に排気管があり、銀色シートでカバーがかかっている  この3つの情報から、センサーが入手した情報に問題があるか  画像処理がうまくいっていないと当たりをつけます。  画像処理がうまくいっていないなら、他のコースでもうまく走らない  はず。センサー情報に問題があるとすれば、原因は、環境にあるはず。  銀色シートのカバーで乱反射した光で、センサー情報にノイズが入って  いるのではないか。  防衛大学のT先生のカメラは偏光板ありで、一般の部チャンピオンの  Tさんのカメラは、偏光板なしと判明しました。センサー情報が正しく  なければ、正しくマシンを制御できないので、原因同定は終了です。  2回目の出走は、スタートスイッチを押しても、モータが回らず。  どこかで断線しているとして、競技時間を考えてリタイアしました。  自分の前に出走した、一般の部チャンピオンのTさんのマシンは  S字の前で、同じようにコースアウト。S字に入る少し前からボティ  が細かい振動を起こしていました。多分、乱反射した光が少ない  ので、コースアウトさせるほどのノイズにはなっていないのでしょう。  Tさんのマシンは、32×32サイズで画像を取得しているので、偏光板が  ないと、補間して正しい画像にするだけの情報が不足していると思います。  Mさんのマシンは、ノーコンで2m走り脱輪しました。  ノーコンでも、2m近く走行できるので、ファームウエアで  制御をかけると、間違いなく1周できると思います。  Mさんのマシンでは、通常フロントの2輪を使い、クランク  レーンチェンジで4輪すべてを使う制御をすると、日産EV  と同じ走行ができるでしょう。  メカのディファレンシャルギアがない分だけ、車体を軽くして  モータ制御で方向を変えるので、シャーシ設計の自由度が高く  なるのがわかりました。  競技と競技の合間に、ショートデモと説明を入れて欲しいと依頼  がきたので、2008年MCRのアイデア賞をとった「走れコータロー」号  を出して、説明しました。このマシンは、ITRONで制御しています。  同時に、BarCodeScannerを使えば、VisualClass参加への敷居が  低くなると喧伝しました。VHDLコードから、TTLチップを使った  ハードウエアを後日公開するとアナウンスをしておきます。
    2月11日夜  大会が終わり、表彰式で賞状と副賞が渡されました。  UStreamでの配信も、うまくいっていたようで、新体制  の中、よくやってくれたという印象を持ちました。  VisualClassに出走したマシン7台を一同に集めて  写真撮影後、懇親会で、いろいろと情報交換です。  情報交換で出てきた話のうちで、際立った内容は以下です。
    • 夏は横須賀、冬は寝屋川で、VisalClassで大会を実施したい
    • カメラを標準化した教材が欲しい
    • 画像処理と走行制御はシーケンシャルでは間に合わない(並列動作で!)
     カメラの標準化は、StraberryLinuxで入手できるJPEGタイプが  よいかもというので、2カ月ほど検討してみます。  制御が複雑なので、インタフェースユニットをマイコンで作り  提供できないかを考えていきます。  カメラが一つのユニットになると、これまで作った密着タイプの  MCRマシンに接続するだけになるので、VisualClassに参加できる  ようにもっていけます。  懇親会がお開きになってから、Mさんの事務所に向かいます。  ペンディングになっているMさんの仕事に猫の手を貸すために。  電気通信大学から京阪電車の駅に向かう途中で、ボソリと呟きました。  やっと正月だ。  ※新しいマシンの設計を含めた内容は、2012年4月から   公開していきます。
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