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PLCを理解する

 PLC(Programmable Logic Controller)で、どういうことが
 できるのかを知らなければ、自作できません。

 PLCを理解するために、書籍を2冊購入してきました。

 ●「制御基礎講座Iプログラム学習によるリレーシーケンス制御」
  松下電器製造・技術研修所(廣済堂)



 リレーシーケンス制御は、リレーを利用して
 論理回路を組上げ、制御に適用します。

 論理回路は、論理積、論理和、反転器と記憶ができれば
 実現できます。デジタル回路を使うと、ゲートICを並べ
 るだけで実現できます。デジタル回路のゲートとリレー
 の関係を理解するために、この本を使いました。

 この本で、次の技術用語の意味を理解できました。


 ●「PCシーケンス制御 入門から活用へ」
  吉本久泰(東京電機大学出版局)



 PLCの使い方とプログラマは、どんなものかを理解する
 ために、この本を使いました。

 この本で、次の技術内容を理解できました。


 PLC(シーケンサ)に、三菱電機製を想定しています。
 メーカ依存しない命令とメーカ依存命令が、一部で説明
 なしで使われていましたが、おおよその内容は理解でき
 ました。


ハードウエア構成

 2冊の書籍から、PLCは次のブロック図で構成されている  ことがわかります。  この5ブロックで構成してある装置をコンピュータ  と呼ぶと大学の講義で知りました。  PLCは、コンピュータであるならば、マイクロコンピュータ  を使って実現できるはずです。  ファームウエアでの割込みによる制御を実現するのでは  なく、入力情報を読み込み、内部で指定した回路を一気  に動かして結果を求めます。  時間待ちは、タイマー割込みで実現していますが、他の  割込み(外部割込み等)は使わない仕様です。

ファームウエア構成

 PLCのファームウエア構成は、とても単純で  次のシーケンスを繰返しているだけです。
  1. 入力データを入力メモリに保存
  2. 回路動作スキャン
  3. スキャン結果を出力メモリに保存
 回路動作は、ラダー図で記述されています。  ラダー図は、回路動作を複数の行で並べて  記述します。  行ごとの内容を、逐次解析し、結果を求める  処理がスキャンになります。  PLCの制御対象は、モータ、ランプ等ですからマイコン  の処理速度に比べ、動作は遥かにゆっくりです。  1msか10msに一度、スキャン処理をすればシステム全体  として、目的を達成できます。  スキャン処理開始のトリガーを、タイマー割込みで  与え、スキャン処理を実行すると、PLCになります。

スキャン処理

 ハードウエア、ファームウエアの構成がわかれば  スキャン処理記述と実現方法を考えます。  行ごとの内容を、逐次解析し、結果を求める処理が  スキャンです。これさえ理解できれば、次のように  動かせば充分でしょう。  行ごとの内容(回路に相当)を、不揮発性メモリ(ROM)に  入れます。  トリガーが掛かったなら、ROMから内容を読出し、指定の方法  で結果を求めた後、メモリに保存します。  ROM中の全内容を処理したならば、次にトリガーが来るまで  眠っています。  スキャン処理は、周期的に実行されています。  周期的に実行されるので、何らかのエラーが  発生しても、次スキャン処理でリカバーして  しまうという設計思想。   余談ですが、工場のような現場では、安全操業と故障からの   速やかな復旧が求められます。エラーリカバーがあることは   非常に重要なことです。  ここまでわかれば、マイコンでPLC実現は  難しくないとわかりました。
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