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トランジスタ基本動作(スイッチング)
3本足の魔術師であるトランジスタの基本動作を
見ていきます。
トランジスタは、次の2機能を持ちます。
スイッチング
増幅
スイッチングは、リレーと同じことができます。
リレーは、接点の寿命がありますが、トランジスタには
ありません。また、リレーよりも高速で動けます。更に
リレーよりも小さい電流で動きます。
このページでは、トランジスタをスイッチングを
扱う素子として使ってみます。
スイッチング素子としてのトランジスタは、リレーの
基本動作と比較してみると、使い方がわかります。
回路図面でピンを比較してみると、以下。
リレーでは、コイルに電流を流して、接点を開閉しました。
トランジスタは、ベースからエミッタに電流を流すと
コレクタからエミッターに向かって、電流が流れます。
ベースからエミッタに電流を流すのが、リレーのコイルに
電流を流すことと同じと見てよいですね。
トランジスタでは、ベースからエミッタに電流を流すとき
ベース電圧をエミッタ電圧よりも、0.6V以上高くして
やらないといけません。
これを「バイアス電圧を与える」と表現しますが
スイッチングでも増幅でも、この約束を守らない
と、コレクタからエミッタに電流は流れないので
注意が必要。
トランジスタのコレクタに、LEDを接続して、ベースから
エミッタに電流を流してみます。
ベースに抵抗をつけて、エミッタよりも0.6V高い
電圧を与えて、電流を流します。
回路図では、以下。
LEDの電流制限抵抗を470Ω、トランジスタのベースに
接続する抵抗を1kΩとして接続は、以下。
- 43 - 7
- 8 - 2
- 1 - 30
- 44 - 45
- 45 - 65
- 66 - 9
- 10 - 29
- 31 - 46
実際の配線は、次のようになります。
プッシュスイッチを押すと、赤LEDが点きます。
LEDが点くので、トランジスタのコレクタから
エミッタには、1mAから10mAの範囲で電流が
流れています。
LEDが点くときには、コレクタとエミッタの間の
電圧は、0.2Vくらいになっています。
リレーであれば、端子と端子の間に電圧は発生
しません。
半導体であるトランジスタの場合、飽和電圧と呼ぶ
電圧が出てきます。
今回は、この電圧が発生したとしても、コレクタには
直流の6Vがかけられているので、問題になりません。
飽和電圧が問題になるときもあります。
LEDを2本にして、次のようにしたなら、どうなるかを
実験してみます。
LEDを直列に接続するので、赤LEDのアノードを緑LEDの
カソードに接続します。
- 43 - 7
- 8 - 4
- 3 - 2
- 1 - 30
- 44 - 45
- 45 - 65
- 66 - 9
- 10 - 29
- 31 - 46
実際の配線は、次のようになります。
プッシュスイッチを押すと、2つのLEDが点きます。
スイッチを押すと電流が流れ、スイッチを押さないと
電流が止まるので、スイッチングは整流と同じと考え
てもよいかも知れません。
用語(使う言葉)で惑わされることもあるので、現象と
して何が起きているのかを理解していくことが重要だと
思います。
電子倶楽部で使っているトランジスタは、小信号用で
コレクタからエミッタに流せる電流は、最大で100mA
程度です。
実際には、余裕をみて最大電流の1/3程度になる
ようにして使います。
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