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シーケンサ動作解析
シーケンサは、ステートマシンとも呼ばれて
デジタル回路で、順序回路を実現するための
基本です。
カウンタを利用し、カウンタの出力に論理回路を
接続して、必要な信号を生成していきます。
順序回路は、カウンタを使って実現しますが
ジョンソンカウンタと呼ばれる、シフト処理
を利用した回路を使います。
シーケンサを状態遷移図で表現すると、以下。
状態遷移図を実現するために使うカウンタの
回路は、次のようになります。
上の回路は、ジョンソンカウンタと呼ばれて
状態遷移図の中の状態(state)に、対応した値
を繰り返し生成。
カウンタの動作が、状態遷移図の中の状態値
と一致しているのかを、spreadsheetを使い
確認してみます。
列ごとの項目を指定しておきましょう。
- A列 項目番号
- B列 現在のQ3論理値
- C列 現在のQ2論理値
- D列 現在のQ1論理値
- E列 現在のQ0論理値
- F列 現在の状態を10進数で表示
- G列 次のQ3論理値
- H列 次のQ2論理値
- I列 次のQ1論理値
- J列 次のQ0論理値
- K列 次の状態を10進数で表示
1行目には、項目の内容を文字列で
格納していきます。
現在の論理値を格納。
Q0は、Q3の論理値を反転しており
クロックを与えると、その内容を
反映しています。
G列からJ列のセルの中にいれる式は
回路動作を模倣するために、以下と
します。
- G列 =C2
- H列 =D2
- I列 =E2
- J列 =IF(B2=1;0;1) or =IF(B2=1,0,1)
行方向に見て、上に挙げた式を格納して
みると、次のようになります。
state#0からstate#1に遷移する処理の
模倣ができました。
state#1からstate#2への遷移は、state#0からstate#1に
遷移する動作と同じです。state#1の状態値はG列からJ列
に格納されているので、すぐ下の行のB列からE列に複写
して対応します。
セルに格納する式で表現すると、以下。
- B3 =G2
- C3 =H2
- D3 =I2
- E3 =J2
これらの式をB3からE3に格納した後
G3からJ3には、ひとつ上の行の内容
を複写して、どうなるかを見ます。
間違いなく、state#1からstate#2の遷移を
模倣しています。
3行目の内容を、4行目以降に複写して
みると、次のようになります。
2進数表現では、わかりにくいので
F列とK列に、10進数に変換する計算
を入れておきます。
- F2 =((B2*2+C2)*2+D2)*2+E2
- K2 =((G2*2+H2)*2+I2)*2+J2
F列、K列に計算式を複写してみれば
次のようになります。
これで、ジョンソンカウンタの動作を
spredsheetを利用し、模倣しての確認
ができたとわかります。
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