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学校訪問と納品

 すべての「スイッチボックス」の動作を確認し
 2017年3月15日、納品に行きました。

 黒松内JCTから大沼公園まで高速道路を走り
 函館外環道を抜けて、函館空港近くまで一気
 に移動。





 函館空港を右手に見ながら、上湯川町を超え
 旭岡にある旭岡中学校の道路を挟んで向いに
 ある函館養護学校に到着。




 函館養護学校のN先生の案内で、準備室に入り
 他の2名の先生に使い方を説明。




 学校長、教頭先生に挨拶をして、IchigoJam学習会
 で通った、星置養護学校の話等をしてきました。

 ビックマックと「スイッチボックス」を接続して
 スタンドランプの電源を操作できることを確認。




 函館養護学校の先生方が抱えているスイッチで
 実現したいことのアンケートがあり、その場で
 回答。

 スイッチでの実現可能性に関しては、次のページで
 詳細に説明します。

 学校内部を見学したので、教室にいた生徒とその生徒
 にあった意思伝達装置と訓練に関してコメントします。

 見学した順に、訓練やスイッチに対する助言を
 書いていきます。

 中学部

  ミュージックキーボードの操作で指の訓練していました。
  手と指の筋力をつけるためかと思いました。

  手でキーボードを操作する前に、左手で紐を巻き取る
  ことをしているVTRを見せて頂き、筋力が足りていない
  ようで、プーリーを使った巻き取り装置を提案。

  プーリーは、紐を巻き取ることができるように
  溝が切られています。




  プーリーを回せるように台を用意し、プーリーの回転
  で紐を巻き取るのとほぐすことを反復。
  この訓練で筋力がアップしたならば、次のステップで
  手で巻き取る訓練に移った方が、本人も意欲がでると
  思った次第。

  プーリーで紐を巻き取る装置は、以下。




  手の指でキーボードを操作できないとしても
  電子オルガンのベースキーボードは使えると
  思うので、足での操作をマスターしてから
  手の指に移行してはと提案。

  電子オルガン用のベース補助ペダルは、各メーカーで
  市販しているので、これを使えばよいと判断。



 小学部

  小学部では、PowerPointを利用した絵と言葉の
  組合せによる学習を見ました。さらに、複数人
  でWindows画面に示されたカードで質問の回答
  をという授業を見学。

  生徒がどのカードを選ぶかを、教員の補助でという
  進め方でしたが、レーザーポインタを使えば、生徒
  が移動することもなく、教員の補助も不要と判断。
  これを提案しました。

  レーザーポインタは、高エネルギーを含んだ波を
  利用するので危険ですが、最近は出力を落とした
  安全なデバイスも市販されています。




  レーザーポインタの代用に¥100ショップ
  で販売されている懐中電灯でもよいはず。





  PowerPointは、Microsoftが販売しているOffice
  ツールのひとつですが、LibreOfficeを利用する
  ならば、OfficeシリーズをインストールしたPC
  は不要なので、こちらも情報として提示。




  PCはリース契約で実習室で触れるようですが
  OfficeシリーズをバンドルしているWindowsを
  使うコンピュータでは、月々の支払いが嵩む
  のではと余計な心配をしてしまいます。

  コンピュータへの入力には、握ることでスイッチを
  押せるデバイスを生徒の親が見つけてきて使って
  いるとのこと。¥35000という金額を耳にして
  驚きました。

  ¥100ショップで部材を入手して自作すれば
  ¥1000程度。握るスイッチには、自作した
  と公開しているWEBサイトがあるので、紹介。




  マウスのコンピュータへの入力には、マウスを
  多用しているためか、左のスイッチが下手って
  使えない状態でした。

  プッシュスイッチで形状が合えば、マウスを
  あけて交換すれば復活すると情報を流し終了。



 高校部

  高校部では、全員が車椅子を利用していました。

  納品した「スイッチボックス」を使って貰い
  スイッチを押すと家電品の電源を操作可能と
  理解できたのか、ビックマックを使ってLED
  が点灯、消灯するのを飽きずに見ていたのが
  印象に残りました。

  言葉を使えない女子生徒がいたので、声の周波数を
  利用して、電源操作が可能であるとの情報を出して
  みました。

  サリドマイド薬害で腕がない女性が、喉につけたマイク
  で周波数により電動義手を操作する映像が浮かび、今は
  Googleのスマートフォンの音声認識に近い方式で、操作
  できる可能性があるとの情報です。

  周波数解析や音生成で利用できるPureDataを使えばと
  思いつきましたが、それを出す機会を失ってしまい
  ました。




  PureDataは、Unix、Windows、MacOSXで動作する
  マルチプラットホームなので、コンピュータを
  選ばないのが魅力でしょう。


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