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PICの製品開発の思い出

 1997年秋に、初めてPIC16C74を使いました。  ある企業からアナログで実現していた装置を  デジタルに置換えたいと産業総合研究所勤務  の先輩から打診を受け、PICを使うことに。  当時は、インターネットの普及前で、情報取得に  時間を取られ、マイクロチップの日本支社に直接  電話をかけてライターやチップ入手先を問合わせ  ました。  促販のためなのか、問合わせの1カ月後、ライターと  サンプルチップが勤務先に送られてきました。データ  シートも入っていました。  北海道札幌の東のはずれにある工業団地の中の企業  からの問い合わせに、促販であっても、ライターと  サンプルチップを送ってくるなんて、何と太っ腹と  思いました。  USAの企業と日本の企業のちがいを見たような気に  なりました。多分、問合わせのときに、ライター  とチップの入手先をたずねたので、自社製品関連の  情報を広めてくれるはずと考えたのだと思います。  ライターとサンプルチップを使い、打診のあった装置を  1年後の1998年秋にリリースしました。  いろいろな不具合を出し、他の仕事の優先順位等で  リリースは遅れ気味でしたが、2個のPIC16C74を  使い、計測器として世の中に出ていきました。  2014年現在、最初に開発したファームウエアをもとに  その企業で改良と改版を繰返し、世界5カ国で使われ  ているそうです。  自分のワンチップマイコン開発の第1歩に関わってくれた  PICですが、現在はほぼ開発に使いません。  PIC12、16シリーズを高級言語のCで開発するには、内部の  アーキテクチャが整合していないのです。  Cはスタックを多用する言語ですが、PICはスタックを持たない  ために関数型言語の記述でファームウエアを構成すると、すぐ  に限界がきます。  これが、自分がPICをファームウエア開発に採用しない理由です。  他にもアセンブリ言語のニモニックが特殊で、自分にとっては  使いにくいこともあります。また、I/OピンはReadModifyWrite  で動かすために、スピードが遅いだとか、4MHzで動かしても  内部で1MHzにされてしまうとか、自分のスキルでは動作速度を  見積もりにくいのも、使わない理由のひとつです。  PICの12、16シリーズを利用して作った電子工作の基板と  ファームウエアを備忘録として、残しておきます。

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