目次

原点回帰

 2011年の大会翌日、大阪日本橋で電子部品を購入しました。
 主としてアマチュア無線の測定器やトランシーバを作成する
 ための買出しでした。

 関西空港に向かう南海電車の車窓から、ぼんやりと沿線を眺めて
 いたときに、頭の中にメロディーが流れました。
  Linda Hennrickの書いた詩で、Voice of my heartという題名に
 なっています。「自分の心の声に耳を傾けなさい」という内容。

 MCR-VCに挑戦するために、RTOSを使い、GameBoyCameraから
 画像データを取得し、モータを動かしました。それは楽しい
 ことだったかと、自問してみます。
 誰が何と言っても、自分は楽しんでいます。結果が出なくても。

 結果を出せないのは、何故だろうと、自問します。
 モータを動かし移動することと画像処理の整合が取れていない
 これが、完走できない原因と分析できています。

 この状況は、15年前にも経験しています。

 JICA研修講師をしていた頃、研修員が作るハードウエアの
 信頼度が低く、MCRの大会に出ては完走できるのが1台か2台
 でした。

 そこで、ハードウエアをすべて同じにし、プラモデル感覚で
 5日程度で完成し、そこそこに動くようにしようと、コース
 リーダのKさん、アシスタントのMさんと話をしました。

 シャーシは板金屋さんに依頼し、タイヤホィールは旋盤加工で
 作ってもらいました。モータは受注生産品であるので、札幌の
 梅澤無線に頼み込んで無理を聞いてもらいました。





 Kさん、Mさんの人脈の広さに乗っかって、話はどんどん
 進みます。

 制御基板とファームウエアは、自分が設計、開発することに
 なりました。H8のボードを調べて、最低限の機能を実装し
 写真のマシンが出来上がりました。





 このマシンを作り上げるために参考にしたのは、MCRの一般の部
 初代チャンピオンのOさんのマシンです。

 チャンピオンマシンを参考に、自分なりに工夫して、次のマシン
 を作りました。



 このマシンは、本コースを10回ほど周回して17年間
 物置の2Fで眠りについていました。
 2月の最終調整時、棚の上からmugen2011を見ていました。

 大会が終わり、物置にあるコースを片付けていると声が
 聞こえた気がしました。
  「そろそろ、起こせよ!」

 昔のマシンから動かせと言われた気がしたので、電源を入れ
 密着型センサーの反応を見ると正常です。スタートスイッチ
 を押すと、コースを軽々と走っていきます。

 これだけ走るなら、移動メカは新たに設計する必要なしです。
 モータのドライバ基板も再利用できるので、マイコン基板と
 カメラを用意すれば、ファームウエア作成だけになります。

 このマシンを利用して、mugen2012を作成します。

目次

inserted by FC2 system