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アナログコンピュータ基板

 OPアンプ回路の実験から、アナログコンピュータには
 デジタルコンピュータ同様に、次の回路があればよい
 とわかります。

 デジタルコンピュータのCPUに相当するブロックを
 用意しておけば、アナログコンピュータを実現でき
 そうです。



 演算には、次のような回路ブロックを用意する
 として、入力と出力が担う役割を考えます。

 入力は、演算部が必要とする直流電圧レベルや
 交流電圧を適正位相とすることを要求されます。

 最も単純なレベル変換は、電圧フォロワ、減衰器
 倍率器でしょう。



 倍率器、減衰器は、高入力インピーダンスで実現
 しておいた方がよく、電圧フォロワで受けたなら
 倍率器、減衰器を配置します。



 出力は、演算部の演算結果を測定器や
 表示装置に接続するので、電圧レベル
 と低出力インピーダンスに変換を担当
 させます。



 入力、出力には、電圧フォロワ、減衰器、倍率器を
 配置するので、同一基板上に入力、演算、出力を
 実装するなら、表面実装のOPアンプを利用すると
 よいでしょう。

 演算部分は、次のようにブロック単位でユニットを
 接続する構成と考えれば、簡単に使えるでしょう。



 イメージとしては、学研のマイキットです。



 北海道札幌の梅澤無線電機の電子倶楽部でもよいですが。
 (2016年春に調べると¥1000と少しの金額でした)



 アナログコンピュータを構成するため、必要となる抵抗、キャパシタ等は
 ブレッドボード上に配置し、基本演算回路のOPアンプをユニバーサル基板
 上に半田付けすれば、ポータブル卓上アナログコンピュータ実験基板完成
 となります。



 ユニバーサル基板に半田付けするOPアンプは、素子がひとつだけの
 チップに限定して、次のように5個を1列の1セットとして、右に
 4セットほど並べるとよいでしょう。



 OPアンプの入力、出力には、ICピンソケットをつけて
 ブレッドボードで使うワイヤーで接続します。



 ここまで考えた内容で、OPアンプだけを実装した
 基板を半田付けしました。

 部品面



 半田面




 横にはOPアンプの入力ピン、出力ピンを
 縦にはGNDピンを配置しました。

 電源は、単3の乾電池を4本1セットにした
 バッテリーパックを2つ接続します。

 乾電池を利用すると、スイッチング電源等の
 商用電源を使った場合に発生する、ノイズを
 考えずにすみます。

 OPアンプは、ICをソケットを使っているので
 交換可能にしてあります。

 スルーレートの低いOPアンプで埒が明かないときに
 より性能の優れたOPアンプに交換できます。

 OPアンプを実装する基板は、デジタルICパターンを
 配置した TAKASU IC-301-74 を利用しました。

 部品面



 半田面



 回路を組む場合(プログラムするとき)は、入力2ピン、出力
 2ピンにジャンパーワイヤーを接続します。
 縦に並んだ4ピンは、0Vに接続してあります。



 プログラムする場合、次のシートを利用し、抵抗、キャパシタ
 をどこに配置するのかを決めます。その後で、ワイヤー接続の
 大まかな位置を検討します。



 矩形波発振回路は、次のようにプログラムします。



 出力をバッファに接続してから、分圧回路に入れて
 ヒステリシスを作ります。フィードバックループに
 RCの充放電回路を入れてあります。



 発振回路の出力を分周して使いたいこともあるので
 CMOSのカウンタを入れます。

 電源として-3Vから+3Vを利用した場合の基板概観は、以下。



 使いやすいように、カウンタ、表示器をつけた最終形態は
 次のようになりました。




 LEDは、発振回路を組み上げたときにカウンタICに発振信号
 を接続すると光が下から上に走るので、動作確認に使えます。

 ブレッドボードとOPアンプ基板を上下に配置し、ワイヤーで
 ブレッドボード上のデバイスをOPアンプを接続できるように
 まとめてあります。




 電源は、006Pタイプの電池を2個使えるようにし
 机上の面積を有効利用できるようにしています。





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